実験精神でいこう


私の尊敬する精神科医の神田橋條治先生はよく患者さんに「実験精神でいこうよ」と言っているそうです。精神疾患に罹る人というのは真面目な人が多いので、何か新しいことをやるときに絶対失敗してはいけないとプレッシャーがかかりすぎたり、やってみて失敗すると「自分はダメだ」と思いがちです。


それで神田橋先生は例えば就職してみてダメだったら、「こういう仕事は自分に向いていないとか、こういう職場は自分に向いてないというデータが取れたから実験成功だ」と患者さんに伝えるそうです。(今、旅先で手元に先生の本がなく記憶に頼って書いているので詳細は間違っているかもしれません)


人生に実験精神を生かすのは、科学の実験と似ているところがあると思います。まず人生を改善に導く仮説を自分で作り、その仮説を検証するために実験してみて、失敗したらそれをデータとして次のより良い仮説作りに生かし新たな実験をする、ということを繰り返していくうちに、結果的に人生が良い方向に向かっていきます。


それは就職のような大きなことでなくても良いのです。むしろ小さなことから始めると良いと思います。例えば今滞在しているairbnbには電磁式のコンロが一つしかなく、鍋も薄いものしかないのですが、水の量や、浸水時間、火力の強さや加熱時間などを調整しながら、ご飯がかなり美味しく炊けるようになりました。小さなことですが達成感があります。


もう少し大きめの実験ですとこのブログを再開したことです。ずっと何かを書いてみたいという気持ちがありましたが、なかなか始められませんでした。年末に時間があったことからいくつかFBで長めの投稿を書いてみたところ楽しかったので(実験1)、ブログという次の実験をしているところです。今のところ楽しく続けられています。


こういう小さな実験と改善の成功体験を重ねることで、希望、喜び、自信をつけて、だんだん大きな実験ができるようになると思います。新しい年、どんな実験をあなたはしてみたいですか?

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