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夢2: 初夢

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もう日本は大晦日ですね。今年はみなさんにとってどのような一年でしたでしょうか?またどんな新しい年を迎えたいですか? 多くの方が新年の行方を初夢に託しますが、今日は初夢について、よく聞かれる質問に答える形でお話ししたいと思います。 Q: いつ見た夢を初夢というのですか? A: これは人によって色々な考えがありますが、私は何日ということにはこだわらなくて良いと思っています。前に夢は意識と無意識が出会うところというお話をしましたが、◯月◯日というのは意識が決めたタイムラインで、無意識がそれに従うとは限りません。私は年末から年始にかけてみた夢で印象深いものを初夢と考えたらいいと思います。 Q: 普段、夢を見ません。初夢が見られるか心配です。 A: 夜眠る前に夢が見られますようにと心の中で唱えてください。そして枕元にメモ帳や録音できるようにスマートフォンを置いておいても良いでしょう。 目が覚めたときに夢を覚えていて録音したい時を除いて、すぐにスマートフォンを見たりせず布団の中で眠りの余韻に浸ってみると良いでしょう。そして目が覚めた後でも時々、その気分を思い出していると急に夢を思い出すことがあります。 Q: それでも夢を覚えていられません。どうしたらいいでしょうか? A: 大丈夫です。意識と無意識の出会うのは夢ばかりではありません。起きた時の気分や年末年始に印象に残る出来事も夢としてとらえて良いです。 Q: 初夢はあまり楽しい夢ではありませんでした。今年は悪い年になるということでしょうか? A: 夢がいい、悪いというのは意識からの判断なので、大きな視点から見れば全て意味のある良い夢なのです。 またいつか詳しくお話ししたいと思いますが、夢には脳が探索してくれたあなたの可能性が現れます。ですから夢に出てきたことは全てあなたの可能性なのです。ただ未知なるものについては私たちの脳はネガティブにとらえる癖があるので、それがあなたにとってとても未知なるものである場合、怖いもの、不快なものとして体験する場合があります。 例えばあなたがとても心優しい人で、自己主張することがとても苦手だとしましょう。そして道を歩いていたら突然、ヤクザが怒鳴ってきたという夢を見たとしましょう。この場合、ヤクザが象徴するパワーがあなたの可能性なのです。もちろんヤクザになれと

片手を空けておく

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ずっとブログを再開したいと思いながら何年も経ってしまった理由はいろいろありますが、第一には忙しすぎたのだと思います。本当にやりたかったら時間は作れるはずという人もいますが、やはり何かを創り出すにはまとまった時間が必要です。やっとこの頃、お断りすることも覚え少しは自分の時間を作れるようになりました。 来年は書くための時間をもっと作りたいと思っていたとき、ふと歌手の加藤登紀子さんがテレビのインタビューで話していたことを思い出しました。彼女が仕事や家庭のことでいっぱいいっぱいになっていた時に、師匠に当たる人から次のように言われたそうです。 「(やるべきことを)両手いっぱいに持たないで、必ず片手は空けておきなさいね。そうすれば何か良いことがやってきた時にパッとつかめるから。」 もう何年も前に聞いたことなので細かいところは間違っていると思いますが、だいたいこんな意味のことを話されていていました。それが心に残っていたということは、私もその時すでに両手いっぱいに「やるべきこと」を抱えていたのでしょう。 私を含めて多くの人が「忙しいことが良いこと」と信じて、必要以上のことを引き受けがちです。きっと頑張れば幸せになれると信じて、いろいろなことをこなそうとするのでしょう。でも素晴らしいチャンスが来たときに、手が塞がっていたら幸せに近づけません。 ちなみにこのチャンスは外から来ることもありますが、内側から起こってくるかもしれません。例えば今の私の何かを文章で表現したいという思いのように。 もちろん食べるために必死に働かないといけない方もたくさんいると思います。でも小指二本分だけでも、いえ、小指だけでも自由にするにはどうしたらいいかと考えてみると、新たなアイディアが湧いてくるかもしれません。

このブログについて

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このブログの名前を日々是好日から In Sync に変えました。これは同調している、共鳴しているという意味ですが、私たちが満ちたりた幸せの感覚を感じる時とは心と体、意識と無意識、私と他者、私と世界、私と宇宙などが同調している時だと思います。 前にハワイ島に遊びにきたときカヤックに乗ったのですが、その時遠くにクジラの背びれらしきものが見えたので慌てて海に飛び込みました。ハワイではクジラやイルカにむやみに近づいてはいけないという決まりがあるので、私たちはカヤックの近くで漂っていました。すると大きなクジラがこちらに近づいてくるではありませんか!私と夫は慌てて距離を取ろうとしますが、もちろんクジラの泳ぐ速さに適うわけもなく、姿がはっきりと見えるくらいの距離に近づいてきました。 私たちは興奮と少しの恐れとでそこにじっとしていたのですが、よく見るとそれは母親クジラで赤ちゃんクジラに授乳しているところでした。 その姿はゆったりとしていて母なる自分と、赤ちゃんクジラと、そして海と本当に調和していて美しかったです。自分と他者とそして環境とに調和している姿を見せてもらって涙が出てきました。 もちろん人間社会の中には不自然なものがたくさんあるので、動物や植物と違っていつも自分の心、身体、無意識や他者、世界と同調しているのは不可能です。そしてもちろん人生の中で苦しさや悲しみを感じることは当然あるわけです。ただ同調する方法を知っていると平和な時は人生がより幸せなものになり、辛い時は痛みが少し和らぐと思います。 私もどうしたら自分や他者、世界とin syncでいられるかを日々学んでいます。このブログでは私の学びや気づき、工夫、そしてうまくいかないことも含めてお伝えできたらと思います。 (写真は借りてきたものです)

アロハスピリット

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ずっと放っておいたブログですがこれからまた少しずつ更新していきたいと思います。 今、バケーションでハワイ島に来ています。昨日のクリスマスには夫の甥っ子家族と過ごしました。20年以上前に出会った時は恥ずかしがりの少年だった甥っ子も今は30過ぎのお父さんとなり、その成長ぶりが眩しかったです。 彼はハワイ島で生まれ育ち、オアフ島のハワイ大を出た後、しばらくカリフォルニアで仕事をしていました。その時の話をしてくれたのですが、ハワイはみんなが与える精神に満ちているからそのままカリフォルニアでもみんなに親切にしていたら、下心があるのではと警戒されたそうです。 最近読んだアダム・グラントの「 Give & Take:  与える人こそ成功する時代 」によると、私たちはギバー(与える人)、テイカー(受け取る人)、マッチャー(バランスをとる人)に分けられるといいます。ギバーは受け取るより与えようとする人、テイカーは与えるよりも多く受け取ろうとする人、マッチャーは受け取ることと与えることのバランスを取ろうとする人だといいます。そして大抵の人はこのタイプだそうです。 グラントによればギバーの中にはお人好しで騙されやすい人もいるが、与えることで新たな人間関係を作り出したりチームにシナジーをもたらし、本人だけでなくチームや会社を成功に導く人も多いそうです。ギバーはまた、与えることが前提としてあるので自分が助けを求めることに躊躇が少ないそうです。 ハワイは人に親切にすること、ギブすることが当たり前の文化があることは、ハワイを訪れた人は体験として知っていると思います。そこで育った甥が親切にした相手はきっとマッチャーだったのでしょう。マッチャーはギブ&テイクを前提にしているので、親切にされたら後で借りを返さないといけないと感じて居心地が悪かったのだと思います。個人主義的なカリフォルニアらしい話だなと思うと同時に、私も基本はマッチャーだと思うので他人事でないなと思いました。 ハワイ滞在中、少しでもアロハのスピリットを学びたいものです。

夢とは(1)

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夢というのは不思議なものですね。日常の論理は通用せず、小学生の時の友達と現在の上司が一緒に出てきたり、今電車の中にいたと思ったら次の瞬間には飛行機で飛んでいたりします。 夢をどう理解するかは人それぞれですが、私は河合隼雄先生が書かれているように意識と無意識が出会うところと考えます。 無意識を少しでも学んだ人ならば、意識が氷山の一角で、無意識が水面下の氷山として喩えた図を見たことがあると思います。この図で表されているように、 無意識に比べると意識は非力なものです。 でも言葉を変えれば無意識の中には私たちのまだ知らないスーパーパワーが隠れているとも言えるのです。 例えば私は最近、白人の初老の大学教授に楯突くという夢を見ました。私は普段は礼儀正しい方なので目上の人に楯突くということは私らしくないあり方です。これからも日常生活で目上の人に反発するということはあまりないと思います。でもせっかく無意識が送ってくれたメッセージなのでその声を聞いてみようと、権威に自分の意見を言うとはどういうことかと、しばらくあれこれと考えてみました。 そこで気づいたことは、私は自分には権威がないと思い十分、自分の考えを表現してこなかったということです。だから無意識が自分の声を上げていいのだよというメッセージをその夢を通じて送ってくれたのだと思います。そしてその夢がきっかけとなってこうして長い間放っておいたブログを再開しました。 新しい年がもうすぐやってきますが、年の初めに初夢をどう理解するかの記事をまた書きたいと思います。お楽しみに。

About Me

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アメリカオレゴン州でカウンセラー、コンサルタント、教師をしています。かつてはポートランドの大学や大学院、日本やアジア、ヨーロッパで心理学のクラスやワークショップをしていました。 最近はカウンセリングが中心になっていますが、2022年以降オンラインクラスを提供する予定です。 カウンセリングで扱う問題はうつ、不安、トラウマ、人間関係の問題、異文化の問題、カップルカウンセリングなど多岐にわたります。現在は予約が埋まっており、セッションをご希望の方は数ヶ月お待ちいただくことになります。 またアメリカにお住まいの方は、ライセンスの規則でオレゴン州にいらっしゃらない限りカウンセリングができませんのでご了承ください。 カウンセリングもしくはオンラインクラスに興味のある方は下記までメールをください。 hanacounselingllc@gmail.com